メダカのオスとメスの見分け方|ヒレの形と上から見るコツ

屋外の容器を上から見たメダカ

メダカのオスとメスは、背びれと尻びれの2か所を見れば判別できます。オスは背びれの付け根に切れ込みがあり、尻びれが大きく平行四辺形に近い形。メスは背びれに切れ込みがなく、尻びれは尾に向かって細くなる三角形です。

増やしたいのか、増えすぎないようにしたいのか。どちらの場合でも最初に必要になるのが性別の把握です。ところが屋外の容器を上からのぞいているだけでは肝心のヒレが見えず、判断できないまま産卵期を迎えてしまうこともあります。

この記事では次の5点を順番に説明します。

  • 背びれと尻びれで見分ける手順
  • オスとメスそれぞれの特徴
  • 上から見るときに分かること、分からないこと
  • いつから判別できるのか
  • 見分けにくい個体の確かめ方
目次

メダカのオスとメスは背びれと尻びれで見分ける

見るのは「横から」「ヒレ2か所」だけ

判別の手順は2ステップです。まず横から見える状態にすること、次に背びれと尻びれを確認することです。

体の色や大きさで見分けようとすると外れます。同じ容器で育った個体でも成長の差があり、大きい個体が必ずメスというわけではありません。ヒレの形は成熟すれば現れるので、ここだけを見るのが結果的に早道です。

オスとメスの違い早見表

見る場所オスメス
背びれ付け根に切れ込みがある切れ込みがなく丸みがある
尻びれ大きく平行四辺形に近い小さく尾に向かって細くなる
体つき起伏が少なく細長い腹部がふっくらしている

3か所すべてが一致すれば、性別を判断しやすくなります。特に背びれと尻びれの形を優先して確認してください。

オスの特徴

背びれ:付け根に切れ込みがある

オスの背びれには切れ込みが入ります。アクアライフブログは「背ビレには付け根部分に切り込みが入っています」と説明し、ジェックスも「ギザギザしていて」と表現しています。

小さな特徴なので、横から見て光が当たる角度を探すと分かりやすくなります。

尻びれ:大きく平行四辺形に近い

尻びれはオスのほうが大きく、輪郭が平行四辺形に近い形になります。ジェックスは「平行四辺形」、東京アクアガーデンは「長く四角形に近い形状」と表現しています。

前後の幅がほぼ同じまま尾の近くまで続いているのがオスの尻びれです。泳いでいる最中はヒレをたたんでいることがあるため、ゆったり泳いでいる瞬間を待って確認します。

体つき:起伏が少なく細長い

オスは頭から尾まで起伏が少なく、全体としてすっきりした細長い体形です。東京アクアガーデンも「頭部から尾びれまで起伏の少ない、細長い体形」と説明しています。腹部が張り出さないぶん、そう見えます。

ただし体つきは個体差と成長段階に左右されます。痩せたメスはオスに見えることがあるので、体つきだけで決めないでください。

メスの特徴

背びれ:切れ込みがなく丸みがある

メスの背びれには切れ込みがなく、輪郭に丸みがあります。アクアライフブログは「背ビレには切り込みが入っていません」、ジェックスは「丸みがあり」としています。

オスと並べると、輪郭がなめらかで小ぶりに見えます。1匹だけを見て迷ったときは、別の個体と見比べると違いがはっきりします。

尻びれ:小さく、尾に向かって細くなる

メスの尻びれはオスより小さく、後ろへいくほど幅が狭くなります。ジェックスは「尾びれに向かって細くなっていきます」、東京アクアガーデンは「三角形に近い形状」と表現しています。

三角形に見えるかどうかが分かれ目です。平行四辺形か三角形か、この一点に絞って見ると判断が速くなります。

体つき:腹部がふっくらしている

メスは腹部に丸みがあり、繁殖期にはさらに膨らみます。東京アクアガーデンは「腹部がふっくらとして丸みのある体形」「繁殖期に腹部がより膨らむ特徴」と説明しています。

産卵期には腹に卵を抱えるため、上から見ても幅の違いが分かるほど膨らむことがあります。この時期は見分けやすい時期の一つです。

上から見てオスとメスを見分ける方法

屋外の容器や睡蓮鉢では、メダカを上から見ることになります。上見(うわみ)と呼ばれる見方ですが、この状態では背びれと尻びれの形はほとんど確認できません。

上見で分かるのは体の幅と腹部の膨らみまで

上から見て判断材料になるのは、体の幅です。腹部が張っている個体はメスの可能性が高く、まっすぐ細い個体はオスの可能性が高くなります。

ただしこれは見当をつける手がかりであって、確定ではありません。よく食べた直後の個体や、若くて細いメスは逆に見えます。上見だけで性別を決めると、繁殖用のペアを組んだつもりがオス同士だった、ということが起こります。

ヒレを見るには横から見える状態を作る

確実に判別したいときは、横から見える状態を作ります。方法は2つあります。

  • 透明な容器やコップに1匹ずつ移して横から見る
  • 観察用のケースなど、横面が平らで透明な容器を使う

手軽なのは1つ目です。掬った個体を透明な容器に入れると、横から背びれと尻びれを確認しやすくなります。

上見で見当をつけやすくする工夫

上見のまま見当をつけたいときは、次の点を意識すると観察しやすくなります。いずれも判別の根拠になるものではなく、観察の条件を整えるための工夫です。

  • 給餌の直後を避ける(腹部の膨らみが餌によるものか区別できないため)
  • 水深を浅くして、体の輪郭が見える状態にする

東京アクアガーデンも、上見で観察・選別しやすい容器を勧めています。とはいえ最終判断はヒレで行うのが基本です。

いつから見分けられる?判別できる時期の目安

体長1.5cmを超えるころから分かりやすくなる

判別しやすくなる目安について、東京アクアガーデンは「メダカが成長するにつれて明確になり、特に体長が1.5cmを超えるとより顕著」になると説明しています。ジェックスは時期で示しており、「生後3ヶ月ほどで体が大人になり違いが表れてきます」としています。

体長で見るか日数で見るかの違いはありますが、どちらも「ある程度育ってから」という点では共通しています。生まれた季節や水温、餌の量で成長速度は変わるため、日数より体長を目安にするほうが実態に合います。

稚魚(針子)のうちは判別できない

孵化して間もない針子の段階では、雌雄の特徴がまだ現れていません。この時期に性別を見分けることはできません。

無理に判別しようとして何度も掬うと、小さい個体ほど弱ります。稚魚の間は性別を気にせず、育てることを優先してください。

判別を急ぐより成長を待つほうが確実

痩せて細身のままの個体は、成熟していても判別しにくくなります。ジェックスは「細身の個体では見分けるのが難しいため、エサをしっかりあげて成長させておきましょう」と勧めています。判別できないのは観察の問題ではなく、まだその段階にないだけということも多いものです。

産卵期に間に合わせたい場合でも、しばらく成長を待ってから確認するほうが結果的に手戻りがありません。

見分けにくいときの確かめ方

若い個体・痩せた個体は判断を保留する

ヒレの形が出そろっていない個体や、痩せて腹部の丸みがない個体は、判断を保留するのが安全です。「たぶんオス」で選別すると、繁殖用の容器の構成が崩れます。

迷った個体には別の容器を用意し、育ってから改めて確認する方法が確実です。

ヒレの形が変わった改良品種の場合

改良メダカにはヒレの形や体型が変化した品種があります。アクアライフブログは「体型やヒレの形状が変化していて、オスとメスの見分けがつきにくい品種も多く存在します」と述べています。

同時に、同ブログは「全ての改良メダカの雌雄はヒレを見て判断できます」とも明記しています。普通体型での見え方を覚えておけば、形が変わった品種でも応用が利くということです。判断に迷う品種では、同じ品種の個体を複数並べて比べるのが近道になります。

複数の個体を並べて比べる

1匹だけを見て判断しようとすると難しく感じますが、数匹を並べると違いは一気に分かりやすくなります。透明な容器を2つ用意し、「オスと思う個体」「メスと思う個体」に分けながら見比べる方法が実用的です。

同じ容器の中に明らかな違いが見つかれば、その2匹を基準にして残りを振り分けられます。

オスとメスが分かったら何ができるか

繁殖させたいとき

繁殖には、オスとメスの両方が同じ容器にいることが前提になります。性別が分かっていれば、産卵しない原因がペアの構成にあるのかどうかを切り分けられます。

そのうえで、産卵には水温と光の条件があります。テトラは産卵の条件として水温18〜26℃を保つことと、1日約13時間以上の光を当てることを挙げ、野生のメダカの繁殖期が4〜9月ごろになるのもこのためだと説明しています。オスとメスが揃っていても、この条件から外れていると産卵しにくくなります。

長く飼っている個体ほど産卵の負担も気になるところです。寿命との関係はメダカの寿命は何年?平均・最長記録と長生きさせる5つの条件で説明しています。

増やしたくないとき

増やしたくない場合は、オスとメスを別の容器に分けます。同じ容器にオスとメスがいれば、水温と日照の条件がそろった時期に産卵する可能性があります。

容器を分けられない場合は、産卵した卵を取り除く運用になります。どちらにしても、まず性別が分かっていないと手が打てません。

オスがメスを追い回すときの対処

産卵期には、オスがメスを追いかける様子が見られることがあります。追われ続けたメダカについて、ジェックスは「全く産卵もせず、エサも食べなくなります」とし、そのままにすると痩せたり病気になったりすると説明しています。

対処として同社は、弱ってしまった個体を別の容器に移す方法を挙げています。また、匹数の多い容器に移すと攻撃性がなくなるとも説明しています。性別の内訳が分かっていれば、どの個体を移せば負担が減るかを判断できます。

オスとメスを分ける(選別する)やり方

ネット2つを使う手順

選別は、大小2つのネットを使うと進めやすくなります。ジェックスが紹介している手順は次の2段階です。

  1. 大きいほうのネットで数匹まとめて掬う
  2. 稚魚用の小さいネットで、そこからオスだけを選び分ける

一度に全部を分けようとせず、数匹ずつ処理するほうが結果的に速く、メダカへの負担も小さくなります。

選別するときに気をつけること

ネットの中で長く観察しないでください。水から出ている時間が長いほど弱ります。判断に迷ったら、いったん透明な容器に移してから落ち着いて確認します。

水温差にも注意します。移し先の容器の水温が元の容器と大きく違うと、選別そのものが体調を崩す原因になります。

よくある質問

Q. オスとメスで大きさに違いはありますか。
成長速度や最終的な体格には個体差があり、性別だけで決まるものではありません。大きいからメス、小さいからオスという判断はできません。

Q. ヒレを見ても左右で形が違って見えます。
角度と光の当たり方で見え方が変わります。真横から、ヒレを広げている瞬間に確認してください。泳ぎが落ち着くまで待つと形が分かりやすくなります。

Q. 尻びれが見当たりません。
尻びれは腹側の後ろ寄りにあります。上から見ている場合は見えないため、横から見える状態にしてください。

Q. 1匹しかいなくても性別は分かりますか。
分かりますが、比較対象がないぶん難しくなります。背びれの切れ込みの有無から確認すると判断しやすくなります。

まとめ

メダカのオスとメスは、背びれの切れ込みと尻びれの形の2か所で判別できます。オスは背びれに切れ込みがあり尻びれが平行四辺形、メスは背びれに切れ込みがなく尻びれは尾に向かって細くなる三角形です。

上から見るだけでは体の幅と腹部の膨らみで見当をつけるところまでで、確実な判別にはヒレが見える状態を作る必要があります。体長1.5cmを超えるころから分かりやすくなるので、迷うときは成長を待ってから確認してください。

参考資料

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